2月定例会活動報告・パートⅢ（第2176号）

2月24日（土）　鏡・杉谷山での鋸屋式間伐研修会編

　2月の定例会活動は、アジロ山での森のようちえんイベントの応援活動から始まり、四万十市での合宿型研修会を含めてこの日の鋸屋式除間伐の研修会で何と3回目です
　流石に養成講座の受講生の数も2名、そして救援隊のメンバーも10名（レディーババさまは遅れての参加）と少人数となってしまいました

　前日まで降っていた冷たい雨は上がってはくれたのですが、寒気は居座っていて谷川から吹き上げてくる風は身を切るような冷たさでした
　風邪を引かせては大変ですので、朝一の打合せの段階で鋸屋式間伐の研修は後回しにすることと決定
　先ずは、冷えた身体を温めるための準備運動も兼ねての、灌木類の除伐採整備から始めることといたしました

　要請講座受講生の斉藤学さんと植田菜々美さんにも、小型チェーンソーやナタ、ノコギリを使っての灌木類の除伐採整備に挑戦していただきましたよ～(^O^)

　
　遅れての参加となっていたレディーババさまも合流となり、風の音にも負けない位の賑やかさが復活（笑）したところでランチタイムを迎えましたが・・・
　「耳、日曜日にした～い！」と叫ぶオンちゃんもおられたようですよ～（笑）

　午後からは、いよいよ鋸屋式間伐の研修会ですが・・・
　先ずは前回の復習から

　標準木の胸高直径を図り、形状比（樹高÷胸高直径）を割り出します
　結果、健全な木の数値と言える形状比（50）と判明です
　後は、渓流竿を使って100㎡エリア内の本数を数えて混み具合を確認していきますと・・・

　当然、エリアによっては除間伐の必要なところも出てきます
　伐採すべき本数が決まれば、暴れ木や曲がり木、成長の悪い木に込み具合もなども考慮して伐採すべき木を選木します

　そして、いよいよ伐採作業となりますが、胸高直径が30㎝クラスで樹高が20m近くの大木となりますと、危険も伴い失敗すると後処理が大変なことにもなりますので、先ずは模範伐採から
　受け口を切り、芯抜きを行ってから両サイドからの差し込み切り、そして最後にクサビを効かせながらの追切りで倒します

　この木は、両サイドのツル（蝶番の部分）がしっかり効いていましたので、狙いどおりの方向へ倒れてくれました
　掛かり木になりますと後処理が大変ですので、先ずはひと安心でした

　伐採後は、切り株の状態を確認しての検証です
　受口の形や差し込み切りの角度、ツルの残り方などで正確な伐採だったかどうかを検証していきます

　続いては、植田菜々美さんの挑戦
　立木の伐採は勿論のことですが、16インチのチェーンソーでの作業も始めての体験でしたが、臆することなく挑戦していただきました

　流石に、この木は胸高直径が20㎝余りと大木ではございませんでしたが・・・
　それでも樹高が20m近くもある杉ですので、その迫力は容易に想像していただけるかと思います

　クサビを打ち木が動き始めると、先ずは安全な場所に一歩退避
　後は、狙った方向に倒れてくれるかどうかを祈るだけ（笑）ですが、掛かり木にもならずパーヘェクトな伐倒でございました～！(^O^)

　続いては、こちらも立木の伐採も16インチチェーンソーも初体験となる斎藤学さんのチェレンジでしたが・・・
　こちらは胸高が30㎝オーバーのこの森の標準木サイズ

　しっかりと芯抜きも行い両サイドからの差し込み切りにも挑戦していただきました
　差し込み切りでは、高さを合わせることに多少苦労されてはいたようでしたが・・・

　ツルさえしっかり残しておけば、多少の高さのズレはカバーできるもの
　このスギの木も、大きな問題なく狙いどおりの方向へ倒すことができました

　切り株による検証でも、その状況をはっきりと確認することができました
　取り分け素晴らしかったのは受口の正確性でして、初伐倒としては文句なしの及第点と言えるものでした

　今回の伐採体験は初間伐にしては過酷なものだったのかも知れませんが、お二人とも大満足されたようでして満面の笑顔で応えてくれました
　取り分け、自前のチェーンソーも構えて伐採にチャレンジしていきたい・・・と目を輝かせていた斉藤さんの意気込みには脱帽させられました

　次回のマイチェーンソーによる健闘振りにも期待したいものですよね～！